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リスティング広告の予算を“ムダに食い潰す” 20項目【後編】

前回は弊社がこれまで約500社ほどのリスティング広告運用経験から培ったノウハウを元に、リスティング広告の事前準備で広告費を無駄使いせずに広告費以上の売上を上げるポイントをご紹介しました。

 

今回は、その後編としてリスティング 広告の運用フェーズで見るべきポイントを中心にご紹介していきます。まだ前編をご覧になられていない方は併せて参考にしてください。

 

リスティング広告の予算を“ムダに食い潰す” 20項目【前編】

 

単価設定のチェックポイント

広告のパフォーマンスを決める非常に重要な要素がクリック単価です。

リスティング広告は、同じキーワードに入札している競合広告主とのオークションによってクリック単価が決まるため、キーワード別にクリック単価が違います。また、それ以外にも使い手によってもクリック単価が変わるという事をご存知でしょうか。

 

ここでは、いかに適正なクリック単価で設定するかのポイントについてご紹介します。

 

13. クリック単価が高すぎないか

リスティング広告の場合、上位表示すると逆に費用対効果が悪くなるケースが少なくありません。

例えば、SEO対策のようにクリック単価がかからないものであればクリックされやすい1位、2位を目指すべきですが、クリック課金制のリスティング広告の場合は少し違います。

 

クリック数という意味では1位が一番クリックされる事は間違いありませんが、コンバージョン率という視点で見ると、1位が必ずしも良くなるわけではないのです。

 

なぜなら、掲載順位が高ければ高いほど、検索するユーザーの比較対象として見られ、他社で申し込むユーザーにもクリックされて無駄クリックが多くなってしまうからです。

 

適切な掲載順位を知るためにGoogleアドワーズでは「上部vsその他」という指標を参考にしましょう。


こちらを見れば、広告掲載がプレミアムポジション ( 掲載順位1位~4位) の時と、それ以外のパフォーマンスを見ることができます。SEOのような感覚で1位、2位であればパフォーマンスが高いと思っていたら無駄な広告費を生んでいた、なんてことも多いので気を付けるべきポイントの一つです。

 

14. 最低クリック単価は把握しているか

それでもある程度のデータが溜まらないと、最適な掲載順位は見えてきません。そんな最適な順位が分からないときに見てほしいのが「FirstPageBit」という指標です。

 

FirstPageBitはキーワード毎の最低入札価格の事で、ユーザーが検索した際に右枠の一番下に広告掲載出来る価格の事です。これを下回ると極端に広告の表示回数が減ってしまいます。

 

もし、コンバージョンに繋がらないキーワードであったり、全体的に費用対効果が合わない場合は、クリック単価をFirstPageBitまで下げてしまいましょう。特に、業界がニッチであったり、スタートしたばかりで何を基準にしてクリック単価を設定すればいいか分からないときに活用できます。

 

FirstPageBitは下記から管理画面上に表示できます。

 

Google アドワーズ編

キーワードタブから表示項目を押して、属性から「FirstPageBitの見積もり」を追加すると管理画面上に最低入札価格が表示されます。

 

Yahoo! プロモーション広告編

こちらもアドワーズ同様、キーワードタブから1ページ目掲載に必要な入札価格にチェックを入れると見えるようになります。

 

15. 品質スコアが低すぎないか

キーワードのクリック単価は、競合広告主の多さともう一つ、使い手によって異なります。なぜなら、リスティング広告には品質スコアという指標があるからです。

 

品質スコアは、広告文のクリック率やアカウントの運用歴、ドメインのクリック率など様々な指標で10段階評価されています。この品質スコアの指標が低いと同じ掲載順位でも、クリック単価が全く異なってきます。

 

広告の掲載順位は品質スコア×入札単価=広告ランク ( 掲載順位) で決定されます。

 

例えば、掲載順位1位の広告主が品質スコア6×100円=600だとすると、同じ品質スコアであれば101円以上設定して1位に掲載できますが、品質スコアが8であれば76円で1位に掲載できるようになるのです。

 

意外にクリック単価が高くて掲載出来ないキーワードは少ないので、もし、クリック単価が異様に高いと感じたら品質スコアを見てみましょう。


4/10以下であれば、品質スコアに問題がある場合がほとんどなので、チェック方法は覚えておきましょう。

 

Google アドワーズ編

キーワードタブから表示項目を押して、属性から品質スコアを追加すると管理画面上に品質スコアが表示されます。

 

Yahoo! プロモーション広告編

こちらもアドワーズ同様、キーワードタブから品質インデックスにチェックを入れると見えるようになります。

 

広告文設定のチェックポイント

リスティング“広告”というだけあって、パフォーマンスを左右する要素として広告文も大きく関係しています。

広告文一つでコンバージョン率も大きく異なり、品質スコアや品質インデックスにも大きく影響します。正しい設定方法を覚えて適切に設定する事が広告のパフォーマンスを上げる上では非常に大事なポイントです。

 

16. キーワードにタイトルインしているか

広告文は一行目のタイトル部分と、2行目、3行目の説明行で構成されています。このタイトル部分にキーワードを挿入することを“タイトルイン”と言います。

例えば、ダイエット方法というキーワードに広告文を設定する際に

ダイエット方法で人気教材

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という広告文はタイトルインされている事になります。

対して

 

人気芸能人○○が 14日間で -5.7kg

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人気芸能人が-5.7kg を 14日間で達成した方法

はタイトルインされていません。

このタイトルインは二つの効果があり、一つはタイトルインをすると太文字になるのでクリック率が上がるということ、 前述で説明した品質スコアにも良い影響を及ぼすことです。ただし、これは検索連動型広告のみの話ですので注意してください。

検索連動型広告の場合は、基本形として必ずタイトルインをするようにしましょう。

 

17. 複数の広告文を入れているか

リスティング広告の広告文は、複数設定しましょう。なぜかというと、同じキーワードでも広告文一つで以下のようにパフォーマンスが変わるからです。

 

 

もし、一つのパターンしか設定していない場合、現状の広告文が良いのか悪いのか判断が出来ませんので広告文の分析を行う上で、複数の広告文を設定するのは必須事項と言えます。

 

18. ダメ広告文を放置していないか

広告文に関して次に気を付ける事は、複数広告文を作って放置していないか、ということです。

 

リスティング広告は自動でクリック率の高い方に表示回数をより多く与える最適化の機能はあるものの、反応が悪い広告文をそのままにしておくと、悪い広告文にも一定の数だけ必ず表示回数が与えられてしまいます。

そのため、しっかりと広告文テストは期間やテストの広告費やクリック率を決め、ダメな広告文は悪い影響しか与えないので削除しましょう。

 

こうした改善テストは常に繰り返すのが一番良い状態ですが、現実的にそれを出来る企業は少ないでしょう。だからこそ、期間を決めてテストするのが一番現実的と言えます。

 

19. 最適なリンク先になっているか

リンク先の設定では、必ずしもトップページやランディングページを設定する必要はありません。

 

例えば、具体的な情報を探している比較検討ユーザーには、コンテンツのページを表示した方がコンバージョン率が上がる事もありますし、商品が複数あるキーワードであれば、特定の商品ページにリンク先を設定した方がサイト内から欲しい商品を探す手間が省ける場合があります。

 

そのため、キーワードによって適切なリンク先を設定するようにしよう。

 

20. 広告文はターゲットが明確になっているか

次に気を付けたいポイントは広告文のセグメントについてです。 広告文には2つの目的があります。

より多くの見込み客を反応させてより多くのユーザーを集客するという目的。もう一つは、たくさんいる見込み客の中から“今すぐ客”だけを抽出し、売上に繋がらない顧客を省く目的の2つです。

 

リスティング広告はクリック課金制ですので、見込み度の薄い顧客にクリックされてしまっても 費用対効果が悪化するだけです。

 

だからこそ、広告文でしっかりとターゲットが明確になっているか、商品の特徴は伝わっているかを確認しましょう。


例えば、以下の例の左は学びたい人全般、右は上手くいってない人をターゲットにしています。実際にテストした下記の2つではクリック率は下がったものの、二番目の広告文の方が費用対効果が高い結果となりました。


忘れがちなポイントですが、リスティング広告は“広告”です。広告文を模索せずに成果を出すことは絶対に有り得ないので、様々なテストを繰り返し、最適な広告文を見つけることが重要です。

 

費用対効果を重視するのであれば、しっかりと広告文でターゲットを絞りましょう。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか? 前編・後編にわたって弊社が培ってきた中から、ムダな広告費を減らし、広告費以上の売上を上げる20のポイントをご紹介しました。

移り変わりの速いリスティング広告の世界では、最新の機能や配信方法が随時追加され、ユーザーインターフェイス ( 管理画面のデザインなど ) も大きく変わりました。

それ故に嫌われがちではありますが、実は広告費の無駄を省く分析は数年前から変わっていないのです。数年前でも地域毎のデータや広告文毎のデータ、キーワード別のデータなど、今回紹介した分析ポイントは存在していました。

 

つまり、分析するポイントの本質は今も昔も、そしてこれからも変わらないということです。

 

ぜひ、時代の流れや最新機能に惑わされて拒否反応を起こさず、本記事を参考にチャレンジしてください。

長橋 真吾

長橋 真吾

株式会社リスティングプラス 代表取締役社長 1984年、長野県生まれ。2007年に日本体育大学を卒業後、情報通信系商社に入社し、営業を担当。その後、Webマーケティング会社を経て、治療院に特化したネット集客支援サービスを手がけるWebコンサルティング会社に入社。リスティング広告のノウハウを学ぶ。2011年に株式会社リスティングプラスを設立し、代表取締役社長に就任。中小企業様を対象にコンサルティング会員は累計3000名超え、年間100社以上の企業のウェブ集客を支援している。

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