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前月比の購入金額が40%向上!CPA重視の広告運用を止めたある企業の話

CPAはリスティング広告の運用に関して非常に重要な指標です。

ここまでの記事でも、CPAの数値だけにこだわらず、広告アカウント全体もしくはビジネス全体を見て改善施策を行なうことも必要だとお伝えしてきました。

しかし、そうは言っても実際に数字を見ると惑わされてしまったり、慌ててしまったりすることもあるでしょう。

そこで今回は、実際にCPAの安さにこだわることを止め、その結果さらに大きな成果を手に入れる事に成功した事例をご紹介します。

この企業が、CPA重視の運用から離れたことによって得られたものや、ビジネスに与えた影響を実感し、今後の運用の参考になればと思います。


CPA重視をやめた、ある教育系コンテンツ販売の事例

ある「教育系コンテンツ販売」の事例です。

この案件では、無料オファーつきのオプトインページで見込客を集め、その後のコンテンツ販売に繋げていました。

当初は決められたCPA以内で、たくさんの見込み客を集めようという方針で広告を運用していました。

ランディングページでも、ユーザーの感情を揺さぶる、いわゆる「煽る」ような表現を使用し、そのおかげで1件当たり4,300円程度のCPAで見込客を獲得できていました。

ただ、そうしたページからは一時的な気持ちの盛り上がりで申込む人も一定数いたため、集めた見込客の質が高いとは言えませんでした。

結果的にコンテンツの購入につながる割合を増やすことが難しく、顧客生涯価値(LTV)は頭打ちになり、見込客を獲得してもその後の売上を増やしにくい状況だったのです。

広告運用を「利益ベースでの判断」に転換

そこで、CPAや数の獲得よりも広告運用を「利益ベースでの判断」に切り替えるという方針転換を行いました。

具体的には、煽って件数を取るのではなく、ちゃんと興味関心を持っている人の申し込みを増やすこと。

またそのためにも、今まで狭くしていたターゲティングを広げ、このサービスを求めている可能性がある人に向けて、広く広告を配信していく事にしました。

ターゲティングを広げることで一般的にはCPAは上がるので、この施策を行なうにはCPAについて今までどおりに行かないことも、きちんと理解しておく必要があります。

多くの企業が「そうは言ってもCPAが上がるのは......」と難色を示しますが、この会社は「中長期的に売上を上げる」という最終的な目標のために必要であると納得して施策を行ないました。

結局、それまでの目標CPA4,500円を10,000円に引き上げ、限界CPAは12,000円として、ターゲティングを広げた配信を2週間行いました。

CPAは2倍になったが、売上も大幅にアップ

2週間のテスト期間で獲得した成果は以下になります。



このようにCPAはどれも、従来のCPAを大きく超過しました。

CPA重視の広告運用であれば、「失敗」「悪化」と言われてしまうような結果です。

しかしその後、このプロモーションで獲得した顧客からの売上を見ると、1人辺りの購入額は前月より従来の40%アップしており、CPAが上がった分を差し引いても大幅な売上アップとなったのです。

CPAを上げたことにより、新たに良質なユーザーを獲得できた

この事例では、それまで「小さな池にいる魚を、どれだけ安く取るか」に注力していた会社が、「他の池に、もっと大きな魚がいないか探しに行った」と例えることができます。

もしCPAにこだわり、細かなターゲティングの中でCV数を獲ることを追求し続けていたら、いつか獲れるCVを獲り尽くしてしまうでしょう。

しかしターゲティングを広げ、幅広いユーザーの広告を配信してみることで、より優良なユーザーがいる場所が見つかり、CV数を伸ばしたり、LTVを伸ばして売上アップを実現できる可能性があるのです。

大幅な売上アップを果たしたこのプロモーションですが、実は集客後のプロモーションについて、すでに改善の余地も見つかっています。

今後その問題が解決すれば、さらに大きな利益につながることが決定的であり、今回の方針転換は、ビジネス全体の今後においても非常に価値のあるものとなりました。


まとめ:本当に求めるものが手に入る施策を

この事例では、CPA重視の施策をやめた事によって、次の3つを手に入れることができました。

  • 従来とは違う、LTVの高いユーザー
  • 自分のビジネスにとって良質なユーザーがいる場所
  • 最終的な売上アップ


この結果は、多くのビジネスの目指す所でしょう。

しかし、広告運用を行なっていく中でこれらの長期的・最終的目標を忘れると、「安く」「多く」といった短期的な目標や、目の前の数字に意識が行ってしまいます。

結果、多くの企業がCPAにこだわってビジネスの拡大・成長のチャンスを逃してしまいます。

CPAは、リスティング広告における重要な指標であり、しっかり管理することが必要です。

しかし、単純に数字の推移を問題にするのではなく、本当に求める目標までの過程で、今そのCPAがふさわしいのかという視点で考えるようにしましょう。

株式会社リスティングプラス

株式会社リスティングプラス

2011年にリスティング広告の代理業をメインに設立。これまで500社を超える事業者のWeb広告運用代行・4年間で累計10,000人以上へのコンサルティングなど多くの実績を持っています。 「広告運用開始から約3ヶ月で月商3000万以上に急成長」「売上を伸ばすまでに半年間」など、さまざまな成功曲線がある中で、ほとんどの企業のWeb広告を成功させてきました。

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